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<<   作成日時 : 2018/07/08 16:54  

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次回の登山に備えて少し山歩きになれておこうと思ったのです。
ド素人によるソロですから、登山道ではなくハイキングコースを歩いたのです。
ハイキングと登山の違いがわからないけれども、ハイキングコースといえば気軽に歩けそうな気がしていたのです。
群馬県みなかみ町の、雨の大峰山。

ポンチョを羽織って単独山歩きに出発です。
無理をしないで緩やかな道を歩くつもりでしたが、往路でさっそくコースを間違えて急斜面を無理矢理よじ登るハメになりました。
途中でコースアウトしていないだろうかと不安になるのですが、誰ひとりいない貸し切りハイキングですから、自分を納得させる情報を周囲から読み取るほかないのです。
しかし今歩いているこの道は、前回ヒトが歩いたのはいつなんだろうと思わせる荒れっぷりで、ひたすら降りしきる雨のなか不安が増すばかりでした。
ようやく山頂と思われる場所にたどり着いたのですが、悪天候のためなのか、景色もなにも見えない。
こんな時に思い出すのは山の怪談で、この世からではない視線に怯え早々に引き返すのでした。
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復路は間違えることなく目的のコースを歩きました。
雨と風に打たれながら行く尾根すじは、天気が良ければ素晴らしいハイキングコースだったに違いありません。
大峰沼に降りていく頃には、踏ん張るべき足下がツルツルになった岩か、ヌルっと地表ごと剥げてズルズルと滑り落ちる地面ばかりになっていました。
滑落しても当分誰も発見してくれそうもないので、慎重に慎重に降りていきました。
大峰沼に着く頃には雨がますます強くなっていました。
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大峰沼をぐるっと回り込むと、キャンプ場と思われる場所に人の気配がない小屋があり、そこで雨宿りしながらお昼を食べることにしました。
リュックをおろしてポンチョを脱ぎ、ご飯を炊きつつ雨の沼を眺めて一服。
やっと一息ついたのも束の間、ご飯を食べながら何気なくポンチョを見ると何かが襟元で蠢いているのです。
虫かな?と思い、よく見もしないで指で弾いてみたけど襟元から動かない。
そればかりか伸びたり縮んだりして変形している。
ハタ!と気付いてライターの火を近づけようとしたのですが、何故かライターの火がつかなくなっていました。
これといった得物がないので、ストックの先で押さえつけて引き剥がしました。
剥がれ落ちたヒルは、糸のように伸びて体の一方を遠くへ飛ばし、残った一方をゴムのように戻し、これを繰り返してピン!ピン!とビックリするほど躍動的に素早く逃げていきました。
まさかと思い、まずは自分の着衣をざっくりと目視したところ付着はない様子。
ポンチョを確認すると内側にいっぱい貼りついていました。
どうしたわけかやはりライターの火はつかないので、ストックの先で押さえつけては剥がすを繰り返し、ピンピンと跳ねるように逃げていくヒル集団を見ていると、ここはヤバイ!という恐怖心が背中と後頭部から突き上げてきました。
この恐怖心はヒルに対する警戒ではなく、この世とあの世の狭間に迷い混んだときに感じるそれの類いだったでしょう。
異世界からの警告に従い、逃げるようにその場を離れました。

大峰沼から駐車場までは下り坂が続きますが、川のように水が流れ落ちていました。
落葉の積もり具合からは人が立ち入った気配を感じません。
駐車場付近までたどり着いて気付いたのですが、そういえばこの道にはロープが張ってある。
車が入らないようにしているのかと思ったのですが、ひょっとして人も立ち入ってはいけなかったのでしょうか。

車に戻り念のためシャツもズボンも脱いでみたところ、いる、いた、いっぱい貼り付いている。
ヘソのあたりに貼り付いていたヤツは思わず指で弾き飛ばしてしまったのですが、そうした部位は痛いし血が止まらない。
ライターを手にしたのですがやはり火はつかない。
尋常ではない焦りを大人の冷静さで強引にねじ伏せ、車内にあった消臭スプレーを噴射してみました。
これが効果覿面で、ヒルはダンゴムシのように丸まってポトリと地面に落ちていきます。
身体中に消臭剤をかけまくりその場を離れました。

近くの温泉に駆け込み、じっくりと湯治をして帰宅したのですが、自宅に着く前に近所のスーパーで買い物をしていると、左足の足首付近に違和感が。
裾をめくると、靴下が真っ赤に染まり盛り上がっている。
恐る恐る靴下をめくると、黒い塊が潰れていたのです。
ズボンの中にまだいたのでしょうか。

家に帰って血を拭うと、ヘソの近くと左足の出血はまだ止まっていませんでした。
よく見ると、左足のそこにはヒルの一部が埋まっています。
おそらくヘソのところもそうなのでしょう。
ヘソのところは分厚い脂肪により対処できませんでしたが、足の方はトゲ抜きで周囲の皮膚ごとむしり取りました。

そんな顛末を同僚に伝えたところ、大峰山は「ヒルに注意」と地図にも載る場所だったそうです。
しばらくトラウマになりそうです。
ライターは下山後フツーに火がつきました。
山の神様が立ち入るなと警告したのでしょうか。

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