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zoom RSS ビフテキ、と呼ぶと幻の料理になる。

<<   作成日時 : 2017/05/16 22:07   >>

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 長女と過ごす休日。
 伊勢崎市にあるステーキ&ハンバーグの店「ZACK'S(ザックス)」に行ってきました。
 どのメニューを頼んでも、サラダバー、日替わりスープ、ライスにガーリックライス、ちょっとしたデザート、すべてが食べ放題と、ワッフルを焼き放題食べ放題です。
 ちょっと前までなら、食べ放題ってだけで飛びつくところですが、食べ放題じゃなくてもいいかなーって思う歳になってしまいました。
 私も長女も、屋号を冠するZACK'Sステーキをいただきました。
 牛ステーキですから、「ビフテキ」と呼んでいいのですが、さにあらず。

 私どもが小学生の頃に耳にした「ビフテキ」というものは、レストランで食べる高級料理を指した呼称であったろうと思うのです。
 当時単行本で読んだ「ど根性ガエル」の中で、ひろしとピョン吉が京子ちゃん一家にお供して、レストランでビフテキをご馳走になるという件がありました。
 ここでいうレストランというものは、きちんとした身だしなみをして、家族そろって赴く特別な場所でありました。
 レストランで食事をするのは家長の社会的地位を示す行為でもあったと思われます。
 レストランの扉をくぐり、食事を注文し、お行儀よく料理を楽しみ、整然と扉を出ていく、その間常に感じる非日常と緊張感に高揚感、そして優越感。
 そこに連れていかれた子どもたちは、この一連の流れの中で各種マナーを学び、社会性を身につけたでありましょう。 
 レストランは大衆食堂とは一線を画す一流の場であった、というイメージがあるのです。
 そんな一流の場でしか食べることができないと信じていたのが「ビフテキ」という分厚い肉の塊で、私にとっては漫画でしか見たことのない幻の料理だったのです。
 どの家庭にもカラーテレビがあり、全自動洗濯機があり、冷暖房がある、そんな昭和末期には、既に「庶民」という単語は格好つけの言葉でしかなかったでしょう。
 学生の身分の私でさえ、冷暖房はないものの、二層式の洗濯機と小さいながらもカラーテレビを所有していた時代です。
 冷たい飲み物を片手に冷房にあたり、お気に入りのビデオをビデオデッキに挿し込み、自宅で映画鑑賞をしていた自称庶民の諸先輩方は、やがてマスコミの掌に乗り貪欲にステータスの向上を求め、バブルの全盛期を迎えるのでした。
 もうそんな頃には「ビフテキ」なんて表現はなくなってしまいましたから、私はとうとう思い描いていたビフテキという料理を幻のままにしてしまったのです。
 ファミリーレストランの台頭により、ステーキも普段着で食べられる身近な料理となりましたが、手が届いては幻ではありません。
 牛ステーキとビフテキは、やはり私の中で違う食べ物なのです。

 このZACK'Sというお店には、開店と同時くらいに入ったのですが、あれよあれよという間に満席になりました。
 長女もお気に入りの大人気ステーキハウス。
 私はもっと昭和庶民的な大衆食堂が好きなのですが、こんなお店ができてくると、やがて「食堂」というものがなくなってしまいそうでこわい。
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